
選挙で「若者の投票率ガー」って言うけど、若者の投票率が100%なら勝てるのかな?数字調べよう。
勝てないなら勝てないなりに生存戦略考えないと、多数派が死ぬまで状況をひっくり返せないゲームの中で削られるハメになるのね。。#ぽん— れおぽん!@駆け出しブロガー (@leopon_family) 2017年9月27日
さらに、国民の選挙の投票率周りの数字から感じたこと、若者はどう動くほうがよいのか、について自分の考えをまとめています。ちょっと長いですが、見て参考にしてもらえたらとても嬉しいです。
もくじ
過去の衆議院議員選挙の年代別投票率をまとめる
まずは、数字を集めて整理してみました。公益財団法人明るい選挙推進委員会にて直近の衆議院議員選挙の年齢別投票率をまとめたページがありました。そこから、10歳刻みの投票率の表に整理します。以下の条件でサンプリングしているデータなので、実数は小さいです。
全国の49,214投票区の中から、188投票区(47都道府県×4投票区)を抽出し、抽出された投票区について男女別及び年齢別に投票率を調査した。
投票区の抽出方法は次のとおり。
(1)各都道府県から標準的な投票率を示している1市1区1町1村を抽出(区が存在しない県は市を2か所、村が存在しない県は町を2か所抽出)した。
(2)抽出された各市区町村において標準的な投票率を示している投票区を1か所ずつ抽出した。
なお、上記抽出の結果、188投票区数の内訳は、東京都特別区1か所、政令市の行政区15か所、市78か所、町60か所、村34か所となっている。
年齢階層別 | 有権者数 | 投票者数 | 投票率 |
20~29歳 | 52,269 | 19,806 | 37.89% |
30~39歳 | 66,414 | 33,271 | 50.10% |
40~49歳 | 67,273 | 39,947 | 59.38% |
50~59歳 | 63,357 | 43,094 | 68.02% |
60~69歳 | 73,329 | 54,949 | 74.93% |
70~79歳 | 53,423 | 39,492 | 73.92% |
80歳以上 | 37,303 | 17,935 | 48.08% |
合計 | 413,368 | 248,494 | 60.11% |
表1. 第46回衆議院議員総選挙における年齢別投票率
一般的に言われているように、20代の投票率は他の年代に比べて低いですね。次に低いのが80歳以上。動くのが大変な人もいらっしゃるのでしょうか。また、一番投票率が高いのは、60代、続いて70代。年金受給の年代になりますね。
年齢別投票率が公表されている衆議院議員選挙時の人口と、去年の人口を比較する
第46回衆議院議員選挙があったのは、H24.12.16なので、H24とH28の人口を比較してみます。どれだけ人口比率に変動があったのか、材料を一旦整理するためです。
H24 | H28 | ||||
年齢階層別 | 人口(人) | 割合 | 人口(人) | 割合 | 増減率 |
20~29歳 | 13,422,465 | 12.92% | 12,449,229 | 11.99% | -0.93% |
30~39歳 | 17,505,395 | 16.85% | 15,634,239 | 15.06% | -1.79% |
40~49歳 | 17,270,313 | 16.62% | 18,462,881 | 17.79% | +1.16% |
50~59歳 | 15,586,154 | 15.00% | 15,449,888 | 14.89% | -0.12% |
60~69歳 | 18,228,066 | 17.55% | 18,146,306 | 17.48% | -0.06% |
70~79歳 | 13,287,634 | 12.79% | 13,780,748 | 13.28% | +0.49% |
80歳以上 | 8,584,234 | 8.26% | 9,865,402 | 9.51% | +1.24% |
合計 | 103,884,261 | 103,788,693 | 0.00% |
表2. H24とH28の人口(有権者)の推移
有権者人数としては変化がないですね。(4年間で亡くなった数と20歳以上になった数がほぼ同数だったのか。)少しずつ高齢にスライドしていますね。参考にグラフも作りました。
【参考】総務省のサイトから拝借
住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数(平成28年1月1日現在)
>資料2 住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数(平成28年1月1日現在)
第25-2表 全国の年齢階級(5歳階級)別人口【日本人住民】(平成28年人口)
住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数(平成24年3月31日現在)
>資料2 住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数(平成24年3月31日現在)
全国の年齢(5歳階級)別人口
H28年の人口に衆議院議員選挙の投票率を当てはめてみる
H24とH28の人口比率に特異な差はないとしてH28の人口に、冒頭の衆議院議員選挙の投票率をあてはめてグラフを作成してみました。
黄色が投票した人の長さです。青が年代の人口総数(割合)。確かに20代は投票行ってないな~と思うけど、30代も、20代と同じくらいの人数が選挙に行ってないんじゃないか?と気づきました。選挙に行っていない人数を整理したのが以下の表です。
H28人口 | 選挙 行くだろう人 | 選挙 行かないだろう人 | |
20~29歳 | 12,449,229 | 4,717,317 | 7,731,912 |
30~39歳 | 15,634,239 | 7,832,185 | 7,802,054 |
40~49歳 | 18,462,881 | 10,963,339 | 7,499,542 |
50~59歳 | 15,449,888 | 10,508,665 | 4,941,223 |
60~69歳 | 18,146,306 | 13,597,913 | 4,548,393 |
70~79歳 | 13,780,748 | 10,187,172 | 3,593,576 |
80歳以上 | 9,865,402 | 4,743,211 | 5,122,191 |
表3. H28に投票率をあてはめ、選挙行かない人の人数を推定
選挙行かない人数で見ると、20代~40代では同じ数くらい行ってない人がいるんだな。20代にフォーカスを当てて選挙に行かせるキャンペーンをするのもいいけど、40代までの人にも訴求するような感じで選挙に参加する人を増やさないといけないのかも。
選挙に行くだろう人に注目。若手の投票率が上がるとどういう話になる?
20代の皆の投票率が、何かが起こって80%にまで上がった場合における、インパクト差について確認しておきたい。下の表はその数値についてまとめたもの。さらに20代とその他の年代との構成比についてもまとめてみた。
現状の投票率 | 20代だけ投票率80% | |
20~29歳 | 7.5% | 13.7% |
30歳以上 | 92.5% | 79.8% |
これを見ると20代だけの投票率アップで年上たちの意見をコントロールできるなんて思えないことがわかる。意見を反映することは大事だけど、結局大多数意見に流されてしまう。
そこで、若者に近い年齢層も味方につけ、高齢者(一部予備軍も含む)と意見を戦わせるにはどの年齢層まで味方にする必要があるのか、数値を見てみた。すると、30代だけでは足りなかった。40代まで味方にした上で、かつ投票率が20代〜40代まで80%になって、ようやく約半分の勢力になる。
今すぐ意識を変えて投票する人が増えるか、投票しやすい仕組みを導入するかしないと、この数値変化は現実にはならないだろうな。過半数の勢力となったところで、支持政党がバラバラなら意味がないんだけど。(ここまで引っ張っといてごめん。。)
ここまでのまとめ
介護vs育児のようなわかりやすい対立だと年代が直接影響しそうで、それに対抗するなら一致団結かつ投票率をあげないと高齢者サイドに勝てないことがわかりました。
そしてそれも現実的には、意識改革はここ十数年投票率が下がる現実から劇薬がない限り変化すらない(悪化する)こと。投票の電子化(ブロックチェーン×投票みたいなのありそうだけどな。)や、投票自体のメリット(地域振興券くれるとか。)が劇薬になるといいんですけどね。振り切ったアイデアを出す大喜利を見てみたいですね。
若者はまずは投票する、という行動が必要だということがハッキリしました。
ちょっとまった。もっと全体を見る必要があるのでは?
若者、若者と言われるので、つい『vs 高齢者』の構成にしてしまいましたけど、まぁちょっと一旦落ち着こう。高齢者の考えを若年層のことも考慮したものに変える、という視点も必要では?簡単に言えば若者の味方になってもらう。
家庭を持つ高齢者は自分の息子・娘に、幸せに暮らして欲しいと普通は考えるはず。ただ自分自身の老後の不安もあるし、100%奉仕することなんてできない。
老後の不安がある限り、自分を優先して考えてしまう。だれだって弱っているときに見捨てられたくはない。ぽんもイヤです。だから国の方針が、若者に渡すより高齢者に渡すお金が増える。高齢者ファーストになる。
どうしたら高齢者の老後の不安は消える?
高齢者というのも、現時点では65歳以上になっているけども、まだまだ働ける人は多い。ぽんの親も60を超えていますが、まだまだ働けるし働かなくなったら次どうする?って感じです。
まずは、高齢者でもちゃんとお金を稼げる世の中になること。お金が無い、年金が無い、という状況からでも復活できるインフラが必要。(健康に難があったりや障害があり働けない人は保険金や給付金でカバー。保険に関しては自己責任だけど。)元気なら仕事をしてお金を稼げていれば(生活ができる金銭状態にしておけば)老後という概念が薄くなる気がします。
ただ、高齢者向けにシフトを細かくしたり、といった企業側の努力も必要になりますね。この点は、きっと若者向けにも副業を解禁したりする流れで「フルタイムでは無い仕事の発注」という面で仕組みが出来上がって行くはず。
健康への不安には。。医療も発達しているからこそ高齢者人口が減らない訳で。。不摂生をしていなければ、不安は無いと思います。国としては、予防を呼びかけて欲しいです。医療費補助をするのも必要だと思いますが、病気になりにくくする分野に力をいれる必要がありますよね。予防なので治療費はかからないし、医療費の増加に対して費用対効果の良い施策になりますよね。
孤独になる不安。仕事をする、が一番の解決策かなぁと思います。(子供がいるけど孤独を感じるようであれば、手遅れになる前に自分を変えることをおすすめしますが。)
高齢化社会に対して若者への貢献ポイントを提案
高齢者に対する手厚い制度・サポートより、特に若年層への貢献をした人は、より手厚いサポートを国から受けられる、という制度に変わると良いと思う。
受け身から、自発的に動くように変える。動かない人でも最低限の保障を受けられるようにするが、それ以上は、貢献したポイントにより給付金が増えたりするほうがいい。
サポートを受けた若年層は、高齢者に感謝をするし、自分自身も子孫に向けて貢献しようという思想が芽生える。高齢者も先ほど挙げた3つの不安は世間に貢献するために働くことで解消される。国の労働力としてもカウントできるし、良いサイクルになっていくはず。
ここまでの結論
- 今後少子化が進む以上、若年層は一致団結して投票率を高める必要がある。
このままでは人数比の関係で、選挙で若年層の意見が通らなくなる。
→自分自身で良いと思う未来を思い描いて、それに近い政党にきちんと投票する。 - 労働者として、高齢者に役割を担ってもらう仕組みを取り入れる。
若者のいち有権者としてできることは、これくらいです。
高齢者に対しても言及しましたが、若手から働きかけて直接変えようとしても変わりません。テレビなどの力を借りて、ブームを作り出して乗せて、変わるかな?といったところかと。。
若者はまず自分自身で地盤を固めて、“国の方針が変わっても揺らがない”ように集中するのが先でしょうね。高齢者に対するどうこう、というものは信頼できる影響力のある方に任せて応援しましょう。自分の親に対して親孝行したほうがよっぽど良い時間の使い方だと思います。
全年代にバランスの良い政治のリーダーがいたら全力で支持するんだけど、そんな人格者は今の政界にいるのかな? マスメディアの報道じゃ全然見えないから困った。
個人的には小泉進次郎さんに期待しています。